日立製エコキュートのエラーコード:各エラーの意味と対処方法

エコキュートリモコン

日立エコキュートのエラーコード一覧と対応策

日立製のエコキュートでエラーコードが点滅して、お困りではありませんか?エラーコードの意味を理解し、正しい対処方法を身につけることは、快適な生活を維持するために欠かせません。

この記事では、日立製エコキュートで発生する主要なエラーコードとその原因・解決方法について詳しく説明します。エラーコードに対する適切な知識を身につけることで、トラブル発生時にも冷静かつ効果的に対応できるようになります。また、修理費用が高額になる場合の機器更新という選択肢についても解説いたします。本記事を活用して、安心で快適な日常生活を送りましょう。

日立エコキュートのエラーコード詳細一覧

日立製エコキュートで表示されるエラーコードを以下にまとめました。
どのエラーでもタンクユニット制御基板の故障が潜んでいる場合があるため、注意が必要です。
頻繁に発生するエラーコードについては、後ほど詳しく解説いたします。

エラーコード内容・原因
C01沸き上げ温度異常、ヒートポンプユニット故障
C05給湯循環ポンプ異常、タンクユニット制御基板故障
C09沸き上げ動作異常、ヒートポンプユニット故障
C23浴槽栓の問題(未閉栓等)、循環ポンプ・スイッチ故障
Er01温度センサー異常
Er02、Er03タンク温度センサー異常、タンクユニット制御基板故障
Er04、Er10タンク水量異常、タンクユニット制御基板故障
Er05、Er06、Er08タンク温度センサー異常、タンクユニット制御基板故障
Er07高温水遮断装置付アダプター異常・作動
Er11、Er12、Er13リモコン通信異常(サブ含む)、タンクユニット制御基板故障
Er14給湯温度異常、流量センサー・制御盤故障
Er15、Er16、Er18、Er19断水・止水栓閉鎖等の問題、注水電磁弁異常
Er17、Er38給湯混合弁異常、湯張り異常
Er21湯張り・注湯温度センサー異常、タンクユニット制御基板故障
Er22、Er23ふろ配管異常、ふろ循環ポンプ・水流スイッチ等部品故障、タンクユニット制御基板故障
Er24水位センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er25、Er26ふろ切替弁異常
Er27、Er34給水電磁弁異常、タンクユニット制御基板故障
Er28中温水温度異常、温水混合弁故障、タンクユニット制御基板故障
Er29補給水電磁弁異常、タンクユニット制御基板故障
Er30給水圧低下、タンクユニット制御基板故障
Er31ヒートポンプユニット通信異常、タンクユニット制御基板故障
Er32凍結防止三方弁異常・故障
Er33給湯三方弁異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er35システム水位異常、タンクユニット制御基板故障
Er37給湯循環ポンプ異常、タンクユニット制御基板故障
Er40熱回収三方弁異常、タンクユニット制御基板故障
Er41熱回収混合弁故障、タンクユニット制御基板故障
Er42補助熱交三方弁異常、タンクユニット制御基板故障
Er43熱交出口温度センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er44浴暖往き温度センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er45I/O基板通信異常・故障
Er48床暖往き温度センサー異常・故障
Er49中温水混合弁故障、タンクユニット制御基板故障
Er50貯湯タンクユニット制御基板異常・故障
Er52、Er54タンク温度センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er55付加機能基板故障
Er56湯張り温度異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er57ふろ往き・戻り温度センサー温度不一致
Er58中温水温度センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er61タンク出口温度センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er62熱交換器出口温度センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er63水温センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er64給湯循環ポンプ異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er67補給水異常・故障
Er68水温異常水温センサー故障、タンクユニット制御基板故障
Er70、Er76タンク温度センサー異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er71追いだき混合水異常、センサー故障
Er72循環調整弁異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er73追いだき温度センサー異常・故障
Er74、Er75上部温度過昇防止器作動
Er82、Er83ふろ循環ポンプ異常・故障
Er84流量調整弁異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er85、Er86ふろ機能ポンプ異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er88、Er89ふろ加圧ポンプ異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er90、Er91中温水流量異常・故障、タンクユニット制御基板故障
Er99タンク内漏水検知
HE01冷媒漏れ検知
HE03冷媒圧力高圧検知
HE04冷媒出口サーミスター異常・故障
HE05、HE06給水サーミスター異常・故障
HE07、HE08空気熱交(蒸発器)サーミスター異常・故障
HE09外気温サーミスター異常・故障
HE10水熱交出口冷媒温度サーミスター異常・故障
HE11圧縮機出口温度サーミスター異常・故障
HE14制御基板間通信異常・故障
HE15ファンモーター異常・故障
HE16循環ポンプ異常・故障
HE19冷媒吐出温度異常検知
HE22水系循環異常・故障
HE23インバーター過電流異常・故障
HE24インバーター入力電流異常・故障
HE25力率改善回路異常・故障
HE26圧縮機始動不良検知
HE27電源電圧異常・故障
HE28、HE29インバーター異常・故障、インバーター過負荷検知
HE31圧力センサー異常・故障
HE32除霜電磁弁異常・故障
HE40コントロール部異常・故障
HE41インバーター部異常・故障
HE44その他インバーター異常・故障検知
H17、H20、H21沸き上げサーミスター温度異常・故障
HP46貯湯タンク・ヒートポンプユニット故障

日立エコキュートで頻発するエラーコード解説

エコキュートリモコンエラー

日立エコキュートで特に発生頻度の高いエラーコードは以下の通りです。

頻発エラーの種類

  • Cから始まるエラーコード
  • Erから始まるエラーコード
  • HEから始まるエラーコード
  • エラーコード233
  • エラーコード31
  • エラーコード631

各エラーコードの詳細な内容と発生要因について説明していきます。

Cから始まるエラーコード

Cで始まるエラーコードは、沸き上げや循環ポンプ、浴槽栓など普段使いに関連する問題が多く含まれています。
電源の入れ直しや、水漏れ・詰まりの確認を行ってみてください。

これらの対処で改善されない場合は、専門技術者に修理を依頼することが必要です。

Erから始まるエラーコード

Erで始まるエラーコードは、温度センサーやリモコン、タンクなど日常的に使用する部品の問題が中心となっています。

特に、タンクユニット制御基板の故障は、Erで始まる多くのエラーコードに共通して見られる要因です。
この場合、タンクユニット制御基板の交換作業が必要になります。

HEから始まるエラーコード

HEで始まるエラーコードは、内部温度や冷媒等の異常・故障を通知するものが大半を占めています。
電源の入れ直しや、冷媒の漏れ・詰まりの確認を試してみてください。

また、ヒートポンプユニット基板の故障はいずれのケースでも関連する可能性があるため、慎重な対応が求められます。
基板は、ヒートポンプユニット内部の温度・圧力管理を担う重要な構成部品です。

この基板に問題があると、他の部品や機能にも連鎖的な影響を与える可能性があるため、専門技術者による修理が推奨されます。

エラーコード233

エラーコード233は、HP/タンク間の通信トラブルを示すエラーコードです。
HPとタンクは電源ケーブルで接続されており、
このケーブルに断線・ショート等の問題があると、HP・タンク間の正常な通信が妨げられます。

このエラーが出現した場合、電源ケーブル配線の問題や電装基板の故障が考えられます。

エラーコード631

エラーコード631は、混合サーミスタの検知異常を示すエラーコードです。混合サーミスタは
給湯温度を検知する部品であり、この場合は混合サーミスタ配線の確認や
混合サーミスタの交換が必要になります。

いずれのエラーコードも、自己判断による対応が別のトラブルを招く場合があるため、
不安がある場合は専門技術者に相談しましょう。

日立エコキュートのエラーコード解除・リセット手順

台所リモコン

日立エコキュートのエラーコード解除・リセット手順は以下の通りです。

解除・リセット手順

  • 台所リモコンの「メニュー」ボタンを同時に3秒間押下
  • タンクユニットの電源スイッチをOFFにし、5秒待ってからON
  • リモコン画面に点検表示の操作ガイドがある場合は、ガイドに従って操作

エラーコードの中には自分で簡単に解除・リセット可能なものもありますが、
専門知識や技術が必要なケースもあります。基本的には専門技術者への依頼が安全です。

ただし、緊急時や技術者の到着まで時間がかかる場合は、以下の方法を参考にしてください。

台所リモコンの「メニュー」ボタンを同時に3秒間押下

台所リモコンにエラーコードが表示された場合、最初に「時」ボタンと「△」ボタンを同時に2秒間押下してみましょう。これは一時的な異常や誤動作をリセットする手順です。

この操作により、エラーコードが消去されたり、点検表示に切り替わったりする場合があります。

タンクユニットの電源スイッチをOFFにし、5秒待ってからON

台所リモコンの操作のみでは解決しない場合、タンクユニットの電源スイッチをOFFにし、
5秒間待機後にONに戻してみましょう。これは機器の再起動を行う手順です。

一時的な対応策ではありますが、エラーコードが消去されたり、点検表示に切り替わったりする場合があります。

リモコン画面に点検表示の操作ガイドがある場合は、ガイドに従って操作

台所リモコンやタンクユニットの操作後、リモコン画面に点検表示の操作ガイドが出現した場合は、
ガイドに従って操作してみましょう。これは機器の自己診断・修復を行う手順です。

この操作により、エラーコードが消去されたり、正常状態に復旧したりする場合があります。

上記の手順は一般的な対処法ですが、エラーコード毎に対処法が変わる場合もあります。
そのため、必ず取扱説明書やメーカーサポートページを確認してください。

また、自分では解決できない場合や、新たな損傷・故障を引き起こす恐れがある場合は、専門技術者への依頼が推奨されます。

エラーコードは必ずしも機器故障を意味しない

エラーコードは、お風呂機器の正常動作が阻害された際に表示されるものです。
しかし、それが必ずしも機器故障を示すわけではありません。

エラーコードは、機器が異常を検知した際に出現するだけで、その異常の発生源は別の問題です。
つまり、機器本体に問題がある場合もあれば、ユーザーの操作方法や使用環境に問題がある場合もあるということです。

エラーコードはユーザーの操作によって発生するものも含む

また、エラーコードにはユーザーの操作によって発生するものも含まれています。
例えば、水栓の締め忘れや清掃不足などです。
そのため、ユーザーの操作方法や使用環境に問題がある場合は、簡単な対処法で解決できることが多いです。

まず、お風呂のエラーコードに遭遇したら、慌てずに冷静に対応してください。
エラーコードの内容に応じてマニュアルやインターネットで調べ、もし機器本体に問題があると判断した場合は、
メーカーや専門技術者に連絡して修理を依頼しましょう。
お風呂のエラーコードは、正しく対処すれば深刻な問題に発展しないことが大半です。

日立エコキュートの3つの主要特徴

日立のエコキュートには以下の特徴があります。

日立エコキュートの主要特徴

リモコン
  • ハウステック製・高品質がポイント
  • 優秀な断熱性と耐震性への定評
  • ナイアガラ出湯機能

ハウステック製・高品質がポイント

日立のエコキュートは、ハウステックというメーカーが製造を手がけています。
ハウステックは、ヤマダ電機が100%出資するメーカーで、2008年まで日立グループの住宅機器メーカーでした。

そのため、日立のエコキュートは日立グループの技術・品質を継承しています。
ハウステックは、エコキュートに加えて、IHクッキングヒーターや浄水器なども製造しており、
住宅機器分野で高い評価を獲得しています。

優秀な断熱性と耐震性への定評

日立のエコキュートは、ウレタンフォーム使用により高い断熱性を実現しています。
ウレタンフォームは、空気を含んだセル構造を持つ材料で、熱伝導率が低く、保温効果に優れています。

そのため、日立のエコキュートは冬場でもお湯を効率的に加熱できます。
また、耐震性にも定評があることから、災害時の心配がある方に人気があります。

日立のエコキュートは、地震や台風などの強い揺れにも耐えられる設計となっており、安心して使用できます。

ナイアガラ出湯機能

日立のエコキュートは、ナイアガラ出湯という機能を搭載しています。
ナイアガラ出湯とは、勢いのある水圧でお湯を出湯することです。

一般的な給湯器では、水圧が低下するとお湯の温度も下がりますが、
日立のエコキュートでは、水圧に関係なく一定温度を保持できます。
そのため、シャワーやバスタブなどで快適なお湯を楽しめます。

ナイアガラ出湯は、水道代や電気代の節約効果もあります。

修理費用が高額な場合は機器更新も検討を

エコキュートは導入後長期間にわたって使用できる優れた設備ですが、10年以上の使用により経年劣化に起因するトラブルが増加する傾向にあります。特に、設置から10年を超えた機種では、配管系統の劣化、ヒートポンプユニットの機能低下、制御基盤の故障など、複数の不具合が同時期に発生することが珍しくありません。

このような状況では、修理見積もり金額が予想を大幅に上回ることがあります。例えば、循環ポンプとヒートポンプユニットの同時交換や、配管工事を伴う大掛かりな修理が必要になった場合、修理費用は急激に膨らみます。

設置から11年以上が経過しており、修理費用が10万円を超えるような場合は、今後も継続的に修理が必要になる可能性を考慮し、思い切って新機種への更新を検討することも合理的な判断といえます。

実際、2025年度は国による補助金制度が設けられており、高効率な最新エコキュートへの更新が促進されています。この制度を利用すれば、40万円台の機種でも実質30万円台での導入が実現できます。

最新モデルは従来機種と比較して大幅に効率化されており、月々の電気料金も相当な削減効果が期待できます。つまり、補助金による初期費用軽減とランニングコスト削減の相乗効果により、非常に魅力的な投資となります。

さらに、古い機種では交換用部品の製造中止により「修理不可能」「代替部品が高額」といった問題に直面することも増えています。機種によっては制御基板など重要部品の調達が既に困難になっているケースも報告されています。こうした将来リスクを回避する観点からも、信頼性の高い新機種への更新は非常に現実的な選択といえるでしょう。

「まだ動いているから」という理由で修理を重ねることも一つの考え方ですが、補助金制度が利用できる現在だからこそ、長期的な安心と快適性を手に入れる「機器更新」という選択肢を積極的に検討していただければと思います。

機器更新を検討すべき具体的な判断基準

以下の条件のいずれかに該当する場合は、修理よりも機器更新を優先的に検討することをおすすめします:

  • 設置から10年以上が経過している
  • 修理費用の見積もりが10万円以上となっている
  • 過去2年間で3回以上の修理実績がある
  • メーカーでの部品供給が終了している
  • 現在の機種が最新の省エネ基準を満たしていない

修理と更新、どちらが最適?専門的なアドバイスを提供

当社では、修理に関するご相談をいただく際に、お客様の機器状況を多角的に分析し、修理と機器更新の両選択肢について客観的で専門的なアドバイスを提供しております。高額な修理を無理に推奨することはなく、長期的な視点でお客様にとって最も有益となる選択肢をご提案いたします。

充実したサポート体制のご案内

無料診断サービスの実施

現在お使いのエコキュートの状態を専門技術者が詳細に診断し、修理が必要な箇所や将来発生が予想されるトラブルについて、分かりやすくご説明いたします。

複数選択肢の詳細比較提示

修理を選択した場合の費用・工期と、機器更新を選択した場合の費用・補助金活用方法について、すべての選択肢を比較しやすい形でご提示いたします。

継続的なアフターサポート

修理・機器更新のいずれを選択いただいた場合も、その後の定期点検とメンテナンスサービスにより、長期間にわたって安心してご利用いただけるよう継続的にサポートいたします。

まとめ

日立エコキュートのエラーコードについて、各エラーの意味から対処法、さらには機器更新の判断基準まで幅広く解説いたしました。エラーコードの中には自分で対処できるものもありますが、専門知識や技術が必要なケースも多いため、不安がある場合は専門技術者に相談することをおすすめします。

特に、設置から10年以上が経過している機器で高額な修理が必要な場合は、補助金制度を活用した機器更新も有効な選択肢となります。2025年度は特に充実した補助金制度が利用できるため、長期的な視点での検討が重要です。

エラーコードが表示された場合は、まず取扱説明書やメーカーサポートで確認し、修理が必要な際は信頼できる専門技術者に相談してください。修理と機器更新の両方の選択肢を比較検討することで、最も適切な判断ができるでしょう。